ナンプレ(数独)

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ナンプレ基本ルール

  • 縦・横の各列と、太枠で囲まれた3×3のブロック内に、1から9までの数字を重ならないように入れます。
  • 最初は数字が多く入っている列から探していくのが、スムーズに解くためのコツです。
ナンプレのルールを初心者向けに解説!基本の解き方・よくあるミス・解けないときのコツ
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言語聴覚士(ST)による活用ガイド:ナンプレと認知機能の関係

「ナンプレ(数独)をすると頭の回転が良くなる」「集中力がつく」といった話を耳にすることがあります。実際に、ナンプレを解くときには、どのような思考や情報処理を行っているのでしょうか。

ここでは、ナンプレを解く過程で行われる思考の特徴や、関連する研究で報告されている内容について、言語聴覚士(ST)の視点から紹介します。

ナンプレが認知機能に与える効果を断定するのではなく、どのようなことを考えながら解くパズルなのかを知ることで、より納得して楽しむための参考にしてみてください。

ナンプレを解くときに使っている「考える力」

ナンプレを解いているとき、脳のどこが働いているのでしょうか。

ナンプレは単純な計算ではありません。「ここに5を入れると、縦の列で同じ数字が重なってしまう。では、こちらのマスには何が入るだろう」といったように、周囲の数字を確認しながら、入る可能性のある数字を絞っていきます。

このような作業を繰り返すため、ナンプレでは次のような思考が必要になります。

・数字や位置関係を確認する
・複数の情報を見比べる
・入る可能性のある数字を絞る
・前に確認した情報をもとに、もう一度考える

この「情報を確認し、整理し、考える」という過程が、ナンプレの大きな特徴です。

前頭前野との関わり

前頭前野は、思考や判断、計画などに関わる脳の領域です。

ナンプレを解くときには、「この数字はどこに入るか」「この候補は残るか」と考えながら、複数の情報を比較する場面があります。そのため、ナンプレを解く過程では、思考や判断に関わる働きを使う場面があると考えられます。

また、ナンプレに関する研究では、課題に取り組んでいる際の脳活動を調べたものもあります。

ただし、特定の課題を行っているときに脳の一部が活動したことと、その課題を続けることで特定の認知機能が向上することは別の話です。

そのため、「ナンプレをすれば前頭前野が鍛えられる」と単純に言い切ることはできません。

約2万人を対象とした研究が示した「関連」

イギリスのエクセター大学などの研究者が行った、約19,000人を対象とした大規模なオンライン調査では、オンラインの数字パズルなどに取り組む習慣と、認知機能との関連が調べられています。

この研究では、数字パズルなどを日常的に行っている人ほど、注意・推論・記憶などの認知機能テストの成績が高い傾向が報告されました。

ただし、ここで注意が必要です。

このような研究でわかるのは、パズル習慣と認知機能の「関連」です。ナンプレを行えば必ず認知機能が向上する、という因果関係が証明されたわけではありません。

もともと知的な活動を好む人がパズルを続けやすい可能性もあります。そのため、研究結果を「ナンプレをすれば認知機能が改善する」と単純に解釈することはできません。

パズルなどの知的活動と認知機能との関係を考えるための、一つの研究結果として捉えることが大切です。

「認知的予備能(脳の貯金)」という考え方

医学や認知症研究の分野では、「認知的予備能」という考え方があります。

これは、教育や仕事、知的活動などのさまざまな経験が、加齢や脳の変化に対する認知機能の保たれ方と関連する可能性があるという考え方です。

読書やパズルなどの知的活動と認知的予備能との関係についても研究されていますが、ナンプレを行うことで認知的予備能が増える、あるいは病気の発症を遅らせられると断定できるわけではありません。

ナンプレは、日常生活の中で楽しみながら取り組める知的活動の一つとして考えることができます。

ワーキングメモリ(作業記憶)の活用

ナンプレでは、ワーキングメモリ(作業記憶)に関わる作業を行う場面もあります。

ワーキングメモリとは、情報を一時的に頭の中に留めながら、その情報を使って考える働きのことです。

例えば、「このマスは3か7が入る可能性がある」と考えたあと、別の列やブロックを確認し、そこから得た情報をもとに、最初のマスについてもう一度考えることがあります。

このように、情報を一時的に保持しながら別の情報を確認するという作業が、ナンプレを解く過程で行われることがあります。

ただし、ナンプレを行うことでワーキングメモリそのものが向上するとまでは、単純に言い切ることはできません。

脳に合った「選び方・解き方」の考え方

ナンプレは、難しすぎる問題を無理に解く必要はありません。

簡単に解ける問題から始め、少し考える場面がある問題へと、無理のない範囲で難易度を上げていく方法があります。

途中で手が止まったときは、一度別の列・行・ブロックに目を移したり、候補の数字をメモしたりすることで、考えを整理しやすくなります。

「簡単すぎてすぐに解ける」「難しすぎてまったく進まない」と感じる場合は、自分に合った難易度の問題を選ぶことも一つの方法です。

生活全体の中で楽しむ知的活動として

ここが重要なポイントですが、ナンプレだけで認知機能に関するすべての問題に対応できるわけではありません。

読書や会話、運動などと同じように、ナンプレも日常生活の中で楽しみながら取り組める活動の一つです。

ナンプレで数字を考える時間を楽しむ。

散歩などの身体活動を生活に取り入れる。

誰かとパズルの楽しさを共有する。

このように、一つの活動だけに頼るのではなく、さまざまな活動を生活の中で楽しむことが大切です。

ナンプレも、健康のために義務として行うものではなく、楽しみながら取り組める活動の一つとして考えるのがよいでしょう。

まとめ:今日から始める「新しい習慣」

ナンプレは、特別な道具や場所を必要とせず、自分のペースで取り組めるパズルです。

数字の位置関係を確認し、複数の情報を見比べながら、入る数字を少しずつ絞っていきます。その過程では、注意を向ける、情報を比較する、候補を考える、前に確認した情報をもとに再び考えるといった作業を行います。

パズルなどの知的活動と認知機能との関連を示す研究はありますが、ナンプレを行うことで特定の認知機能が改善することや、病気を予防できることが確立されているわけではありません。

まずは、数字が少しずつ埋まっていく楽しさや、問題を解けたときの達成感を味わいながら、自分のペースで取り組んでみてください。

■ 参考文献

Nouchi, R., & Kawashima, R. (2014). Improving Cognitive Function from Children to Old Age: A Systematic Review of Recent Smart Ageing Intervention Studies. Advances in Neuroscience, 2014, 235479.

Brooker, H., Wesnes, K. A., Ballard, C., Hampshire, A., Aarsland, D., Khan, Z., Stenton, R., Megalogeni, M., & Corbett, A. (2019). The relationship between the frequency of number-puzzle use and baseline cognitive function in a large online sample of adults aged 50 and over. International Journal of Geriatric Psychiatry, 34(7), 932–940.

Patil, A., Deepak, K. K., & Preet, K. K. (2020). Role of prefrontal cortex during Sudoku task: fNIRS study. Translational Neuroscience, 11(1), 419–427.

 

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